小脳橋角部の正常解剖 MRI CISS画像より

小脳橋角部というのは、聴神経腫瘍が出来やすい部位で頭部MRIのチェックポイントの1つです。

以前は内耳道内腫瘍などは造影MRIを使って腫瘍を確認していましたが、最近では、細かくMRIを撮り、かつ神経が見えるように工夫された画像を撮ることで造影剤を使用せずとも聴神経腫瘍の有無を確認出来ます。

それがMRI CISS画像です。

1.5テスラ以上の超伝導MRIであれば、撮影できると思いますので、

  • 急に耳が聞こえなくなった
  • めまいがなかなか治らない
  • 耳鳴りがなかなか治らない

などの、症状があれば、当院では一度、このMRI撮影してみます。

造影剤のアレルギーリスクも無く、安心して検査できます。

スクリーンショット 2015-10-12 14.27.08

CISSとは:Constructive Interference in Steady State

・T2緩和時間の長い水を強調して画像化したMR hydrography  (heavy T2 reverse)

・優れた空間分解能を有し,脳脊髄液の流れのアーチファクトを抑えた画像を得ることができる

・脳脊髄液を高信号として示すことで,脳槽内の血管や神経などの微細な構造物を低信号として描出する。

→最近では造影MRIを用いずとも、この画像で内耳道内の小さな腫瘍も検知できる

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