1ヶ月の頭痛日数でわかる?片頭痛の慢性化リスクと注意すべき「共存症」
「たまに痛む」から「いつも痛い」へ。その境界線はどこにあるのでしょうか?
参考文献:出典:山田 恵子, 伊藤 和則「頭痛外来を受診した片頭痛患者の頭痛日数と臨床的特徴 共存症についての検討」日本頭痛学会誌, 52:549-554, 2026.
論文リンク:DOI https://doi.org/10.50860/jjho.52.3_549
スライド資料:Migraine_Chronicity_and_Comorbidity_Risks
片頭痛と一口に言っても、たまに痛む人と、月の半分以上を頭痛で過ごす人では、抱えているリスクや背景が大きく異なることが最新の研究で明らかになってきました。
今回は、日本頭痛学会誌(2026年)に掲載された最新論文をもとに、「頭痛の頻度」が私たちの体に送っているサインを読み解いていきましょう。
あなたはどのタイプ?頭痛日数による4つの分類
この研究では、1ヶ月あたりの頭痛の日数(MHD)をもとに、患者さんを以下の4つのグループに分けて分析しています。
| グループ | 1ヶ月の頭痛日数 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 1群 | 3日以下 | 平均年齢が高め。経過年数が長い。 |
| 2群 | 4日〜7日 | 受診者の中で最も多い層(約35%)。 |
| 3群 | 8日〜14日 | 「前慢性片頭痛」。要注意の段階。 |
| 4群 | 15日以上 | 「慢性片頭痛」。生活への支障が最大。 |
意外な事実:頭痛が多い人ほど「若い」?
一般的に「持病は長く付き合うほど悪くなる」というイメージがありますが、片頭痛には別のパターンがあるようです。
- 若年層の慢性化リスク: 月15日以上頭痛がある「4群」は、他のグループに比べて平均年齢が低く、発症からの経過年数も短い傾向にありました。
- 支障度の高さ: 4群の患者さんは、当然ながら日常生活への影響が非常に大きく、痛み止めを飲む回数も圧倒的に多いことがわかりました。
つまり、「若いうちから頻繁に頭痛が起こり、短期間で生活に支障が出るほど悪化している」層が存在することを示唆しています。
頭痛だけじゃない!注意すべき「共存症」のサイン
「頭が痛いだけだから」と侮るなかれ。頭痛の日数が多い人ほど、他の健康課題を抱えている割合が高いことが分かりました。特に月15日以上のグループで目立ったのは以下の3つです。
特に、「共存症が2つ以上ある」場合は、頭痛日数が多くなりやすい重要なリスク因子として指摘されています。
専門医からのアドバイス
「最近、頭痛の回数が増えてきたな……」
「痛み止めを飲む日が月に10日を超えているかも……」
もしそう感じたら、それは体が発しているSOSかもしれません。特に、月8〜14日の頭痛がある方は、慢性化へ進む手前の「大切な時期」にいます。

