201Tl-SPECT タリウムスペクト

【集積機序】
Tlの一価の陽イオンはイオン半径がKと似ているため、Kと類似の生体内挙動を示す。201Tlは腫瘍細胞内に豊富なNaと入れ替えにNa-Kポンプにより細胞内に取り込まれる。また、血流量に依存して細胞内分布を示すことが明らかとなっている。
201Tl早期像は腫瘍血流と充実性細胞成分の割合を反映し、3時間後の遅延像は腫瘍の活動性や悪性度を反映するとされる。血液脳関門を通過しないため、正常脳には集積しない。
【適応疾患】
頭部ではGliomaの悪性度評価・腫瘍切除後の再発の評価・放射線治療・化学療法後の効果判定に用いられる事が多い。67Gaは特に消化管の腺癌には集積しない傾向があることから、転移性脳腫瘍の原発検索には201Tlが有利と考えられる。
前処置不要
経時的に静注15分後の早期像と3時間後の遅延像の2回の撮像を行う。
脈絡叢に淡い生理的集積を認めることがある。

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